「社史」が会社を強くする―― 現場で役立つ戦略ツールに

すごくいい記事なので読んでみてください。

会社の自叙伝、それが社史。10年史、20年史

営業担当者からは「情報を適切に整理し、的確に相手に伝えるとはどういうことか、社史を使えば説明しやすくなった」と、好評だったという。

「会社のあり方を社史という形に残して共有するのは、社員の多様化が進んでいくなかで大きな意義があると考えています。先人の開発秘話や苦労から、自分の所属する企業の基礎を知る。それによって社員共通の精神的基盤をつくることができる。社史制作は、作り手、読み手双方にとって、会社を理解するいい機会になりました」

トッパン・フォームズ

 


社史制作担当者が一度は足を運ぶ「社史の聖地」県立川崎図書館
蔵書はなんと約1万8000冊。さらに毎年400~500冊ずつ増えているという。

「社史は基本的に販売物ではないし書店に並べるわけでもないので、制作する社員の自由なアイデアや遊び心をそのまま取り入れることができます。図書館司書としてさまざまな本に触れてきましたが、こんなに個性的なジャンルは他にないと感じます」

 


「企業文化を記録に残して共有化すること」

プロジェクトの失敗、顛末を記録する、「自分の体験が次世代の糧になるなら」と。
サイバーエージェントは、わざわざ手間とコストをかけて、なぜ「書籍」という物理的な形で残したのか。
「今は、情報が周りにあふれていますよね。サイバーエージェントはネット企業なので、基本的に情報はネットワークに流すフロー型で共有しています。でも、『ヒストリエ』はしっかり読み込んでもらえる書籍として、手元に置けるストック型にしました。社員からも本の形でまとめて読みたいという要望がけっこうあったんですよ」


社史を作る会社が増えている
『社史・周年史が会社を変える!』の著者である日経BP社 カスタム事業本部カスタム企画部担当部長の大塚葉さんは、数年前から編集者やコンサルタントの立場で社史制作に携わっている。
「近年は景気がゆるやかに回復しているせいか、社史制作の機運が高まっているように感じます。私たちへの社史制作の依頼も、以前より増えています」
ここでもクライアントの希望はただの「会社の歴史」ではない。
「社員に配って終わりという社史ではもったいないですね。戦略ツールとして、採用や人材育成、ブランディングにも活用できるような社史を作りたいという相談を受けるようになってきました」

 

社史編纂はかつて、社内で閑職のように捉えられた。いまは違う。社史編纂は重要な仕事であり、会社によっては将来の幹部候補生のようなエース級を投入するところもある。なぜなら社史は会社の過去を並べるだけではなく、そこから進むべき未来の進路を探る、クリエイティブな仕事だからだ。 あなたの会社に社史があるならば、一度腰を据えてじっくりと読んでみてはいかがだろうか。

 

 

投稿者プロフィール

渡部雅泰ライター
クレストデジタルズ株式会社
代表取締役
渡部雅泰(わたなべまさやす)
東京都武蔵野市吉祥寺在住

profile
中小企業家同友会
倫理法人会
海外旅行100回以上(大学卒業後旅行代理店勤務、主に海外旅行を担当)
家族で全県宿泊挑戦中(家族で23/47都道府県)
2016年お遍路逆打結願
山下達郎さんの大々ファンです、愛媛FCボランティア